白ナイルの源流
エンテベの空港はビクトリア湖に面していて、山と湖に囲まれた風景にはとても癒されました。
南部スーダンと比較して、道路や電力などのインフラも整備されており、また、建物も多く、なんだかキョロキョロしっぱなしでした。
気候も汗をかかない程度の暑さで、一年中こんな気候だというのは羨ましい限りです。
さて、出張中に聞いた興味深い話があります。
ある日系企業の若手数名が私費で休暇を使ってウガンダに農業機械の販売の可能性を模索しにやってきたとのこと。
この企業の東アフリカ代表の方に去年お話を伺う機会がありましたが、「これからのアフリカでのビジネスは、単に外から物を持ってきて売るというのではだめで、現地の人たちのニーズにあった商品を開発してそれを売るということが必要だと感じている」と熱く語っていらっしゃったのが印象に残っています。
きっとこういった熱い思いと現地での地道な情報収集がwin-winの関係を築くビジネスの基礎になっていくのでしょう。
日本でもBottom of Pyramid (BoP)層を対象としたビジネスの議論が盛んに行われていますが、やっぱりスタート地点は日本の会議室で議論されることではなく、アフリカやアジアの人々の生活そのものですので、それを垣間見に現地まで足を運ぶということは基本的なことですがとても大事なことだと思います。
ウガンダでは今はほとんどの農家が農業機械を使わずにマニュアルで農作業をしているようですが、10年後、20年後にこれが機械化されることで生産性がぐっと上がるだろうと言われています。
小規模農家が農業機械に継続的にアクセスできるためのルートをいかに確保するか…派手なビジネスではありませんが、これらのルートが確保できればアフリカの人たちにはとっても感謝されるビジネスになるでしょう。
南部スーダンの南側はウガンダの経済圏に含まれていると言っても過言ではありませんので、ウガンダでこのようなビジネスモデルが日本企業によって確立されたら、この恩恵を南部スーダンで受けられる日はそう遠くないかもしれない…そういう意味でも今後の成り行きをとても楽しみにしています。