来年1月には南部スーダン独立の可否を問うリファレンダム(住民投票)が実施される予定なのですが、それまでに決定されなければならないことがいくつもあります。
南部スーダンが独立した場合…
●軍隊:現在は南北スーダンの両方の軍隊から構成されるJoint Integrated Unit (JIU)の扱いをどうするか。
●石油収入の分配方法:北部の油田及び南部の油田からの収入を南北間でどう分配するか。(ちなみに、南部スーダンは独自の石油パイプラインを持ちません…)
●ナイル川の水の分配方法:北部スーダンとエジプトの間のナイル川の水に係る合意を南部スーダンは承継するのか。
●国家財産の分配方法:北部のインフラや在外公館の扱いをどうするか。
●債務の分配方法:スーダン全体の340億USDの負債をどう扱うか。
●条約及び外交関係の扱い:周辺国や投資国、地域機関との関係をどうするか。
●通貨と中央銀行の扱い:南部スーダンはスーダンポンド(SDG)を使い続けるか。
●国籍の問題:南部スーダン人で北部スーダンに住む人々は市民権が剥奪されるのか。
●遊牧民の取り扱い:南北の境界を行き来する遊牧民の扱いをどうするか… 等々。
リファレンダムまであと半年を切りましたが、準備はなかなか進んでいない様子…
南北スーダンの政府には、エリート間の駆け引きにばかり労力を割くのではなく、スーダンの人々の未来を大きく左右するこれらの問題に真剣に取り組んでもらいたいものです。
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