2010年1月21日木曜日

Teachers have many weapons?!

去年末から準備をしてきた教育関係のワークショップが今週2日間に渡って開かれました。

南部スーダン政府の教育省とうちの組織とジョイントで開催したワークショップ。

この通信事情が悪い南部スーダンで全州の代表に集まってもらうことは本当に可能なのだろうか…と心配していたのですが、様々な手段を駆使して、なんとか全州の代表に集まってもらうことができました。

教育省が2006年以降主催したワークショップの中で、全10州の代表が集まることができたワークショップは今回が初めてとのこと。

この事実からしても、州と連絡をとることがどれだけ難しいかということがわかります。

そして、中央と州がなかなかコミュニケーションがとれないことによって、州側には「中央は州の事情がわかっていない…」といったフラストレーションがたまっているのも事実です。


ワークショップの内容は、2010年に予定されているTeacher Trainingのプログラムの内容を州と共有し、各州の代表にアクションプランを作成してもらうという至ってシンプルなものだったのですが、南部スーダン人による南部スーダン人のためのワークショップとなり、南部スーダン人がオーナーシップを醸成し、今後それぞれの州でイニシアチブを発揮していくためのいい機会になったのではないかと感じています。


教育省の次官による開会のあいさつで、「教師は、多くの武器をもっています」という発言に「??」と思ったのですが、続きを聞いていると…

「我々の敵である文盲、無知、民族主義、汚職に対抗していくための武器を教師は持っています。…また、教育は我々を他の世界とつなげてくれます。子供の教育という共通の目的のために、我々のパートナーである日本人が南部スーダンにわざわざ来てくれているのです。…教師というのは子どもたち、そして国家の未来そのものです。権力、富、親族といったものは最終的には自らを守る手段になりません。でも教育は自らを守るための術を与えてくれます。だから、教師はもっと自らの任務を真剣に引き受けなくてはなりません…」

いいことを言うなぁ…と隣に座りながら聞き入ってしまいました。

そして、最後に…

「我々の国の美しいところは、国民にユーモアがあり、笑いに溢れていることです。どんなに国が発展し、科学技術が発達したとしても、これがなければつまらない国になってしまう…外国から南部スーダンに来た人たちは皆このユーモアに魅了されると言います。」


教育省次官による南部スーダンの教育関係者へのメッセージだったのですが、なんだか日本の話もされているような気がして、真剣にメモをとっている自分がいました。


さて、我々の組織が支援する教員研修も来月から開始される予定です。

一日も早く「平和の配当(Peace Dividend)」が子どもたちに届く日が来るように…現場での奮闘は続きます。

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