「不利な立場に置かれた子供たちの自立支援」について研究されているYさんと一緒に、ジュバにある孤児院を訪問する機会がありました。
40人の定員の孤児院に69人の子供たちが住み、部屋は男の子の寝室と女の子の寝室のみ。
病院のようにたくさんのベッドが部屋の中に並んでいる様子が印象的でした。
南部スーダン政府の政策では、孤児たちは学校に通う年齢になる前に里親を見つけて孤児院から卒業するということになっているようなのですが、長く続いた内戦のせいで、孤児院から卒業する機会を逃し、そのまま大人になってしまった20代半ばの若者もいるとのこと。
南部スーダンを含むアフリカの国々では、そもそも「家族」の概念が広いため、親が亡くなったとしてもその親戚が面倒をみるというシステムが自然にできあがっています。ここら辺は日本よりよっぽど懐が深い…
なので、このような環境の中で「孤児」になるというのは、本当に例外的なケース。
両親を持つ子供たちでさえなかなか学校に行く機会に恵まれない南部スーダン。ましてや孤児をや…
孤児院を訪問した際にアメリカ人の男性2人に会ったのですが、彼らは週末に孤児院を訪問し一緒に絵を描いたりして遊んでいるとのこと。また、大使館や財団にかけあって、孤児院の水回りや寮の改築のためのファンドを集めているのだとか。
孤児院の女の子たちは年齢の上下に関係なく、みんなの洗濯をしたり、食事の片づけをしたりしていました。彼女たちは里親に引き取られたり、または、14,15歳になるとお嫁に行ったりするそうです。
一方、男の子は結婚する際に持参金を払う必要がありますので、なかなか引き取り手(里親)もいないのだとか。
日本国内と海外の数々の孤児院を訪問されてきたYさん曰く、どこにいっても孤児院の状況とういものは似たり寄ったりなのだそうです。
人数オーバー
面倒見る人の不足
資金不足
施設の老朽化
善意のボランティアの存在(お絵かき教室等)…
南部スーダンも例外ではないということですね。
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