2009年9月3日木曜日

想像力

今日のSudan Vision(ローカル新聞)のトップ記事。「今年だけで南部スーダンでは少なくとも1,200人が部族間紛争で死亡。また、25万人が国内避難民に。南部スーダン政府は2005年に内戦が終結して以来、武装解除をほとんどして来なかったからこのような結果に。犠牲者に特に女性と子供が多いのが特徴。」…同じ南部スーダンにいても、中心都市ジュバにいると、部族間の衝突に遭遇することはないため、なかなか想像することが難しい…そもそも、南部スーダンという文脈ではこの1200人という数字は大きいのか小さいのか…普段スーダンで生活している私でさえ、日本に一時帰国してしまうとスーダンでの生活が夢のように感じられて、リアリティが失せてくるのを実感…それなら、尚更普段普通に日本で生活している人たちにスーダンの現状にまで想像力を働かせてほしいという方が難しいのかもしれない…

職場の先輩から、入社したばかりの時に、「この仕事は『想像力』が勝負の仕事。それぞれの業務の先にどのような人たちが待っているのかということを考えて」と言われたことがあるけれど、自分とは国籍も教育的バックグラウンドも社会の中での位置付けも全く異なる人達に対して想像力を働かせるということは、言うは易し、行うは難し…

内戦終結後も家族を周辺国に残して南部スーダンで働く人たち

20年以上の内戦中にスーダンに残って教師を続けてきた人たち

内戦終結後も部族間紛争に怯える南部スーダンの人たち

学校でまともな教育を受けることができない子供たち

そして、そもそも学校に行きたくても行けない子供たち…

彼らの立場に立って、上からの目線にならずに、これからの南部スーダンの未来に一緒に思いを馳せることができているか…自問自答する日々です。

えりちゃんのブログを読むと 本当にいろんなことを考えさせられます。 先日、ラジオで黒柳徹子さんが、 アナウンサーの「私たちにできることは何ですか?」との問いに、 「もっと関心をもつことです。」と言ったの。 「いろんな国の状況に関心をもつこと。その国の人たちがどんな状況で どんなに苦しんでいるかを知ること。そうすると、必ず、自分の近所の お年寄りや立場の弱い人たちの事が気になってくるから」との言葉。 私は貧しい国の人たちに対する「募金」や「援助物資」のような言葉が最初に 出てくるんだと思っていたから、とても新鮮に感じて聞きました。 もっとみんなが、心から身近な人たちを大切に思えるようになったら、 きっとその目は世界にも向いて行くんだろうなぁって思った。 遠回りなようだけど、きっとそれが一番確固たる動きになるのかなぁって。

長野の田植えで出会ったSachikoさん より

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