2009年9月18日金曜日

訪問者

今週はアポイントメントなしの訪問者が事務所に数多くやってきました。うちのコミュニティに学校を建設してほしい、うちのコミュニティに水がこなくなったからレターを書いてほしい…と内容は様々。私たちの組織の知名度があがった証拠かなと喜びながらも、対応に追われバタバタしました。その中に、素敵なスーダン人女性がいました。彼女は、南部スーダンで4年間Human Rights Lawyerとして活動を続けたものの、(上からだけでなく)やはり草の根レベルから人々のマインドや生活を変えていくような事業をしなければ、南部スーダンは変わらないのではないかと考え、今年に入ってから‘The Roots Project’というものを立ち上げ、南部スーダンの女性が作る手工芸品を商品化して売ることによって、女性の選択肢を増やすことを目指しているようです。彼女いわく、南部スーダンの女性は、民族ごとにすばらしい手工芸品(ビーズアクセサリーや刺繍、かご等)を作る伝統的な技術を持っているものの、その技術が生かされないまま、眠っているという現状に目をつけ、南部スーダンの女性がつくる手工芸品に市場価値がつくように支援をしながら、彼女たちが自信と現金収入を得られる場所をつくりたいということのようです。手工芸品のサンプルを見せてもらいましたが、アクセサリーなどは買ってもいいかなと思えるようなデザインと品質で、ぜひがんばってほしいなぁと思いました。

日本にいるときには、社会起業家(社会問題をビジネスという手法を用いて解決しようとする人達)に興味を持ち、社会起業家を支援する財団やファンドを調べたりもしましたが、その多くは、Innovativeな手法を用いて事業を行う人たちを対象とするものか、または、マイクロファイナンスのような形で融資をする形式のものであり、Innovativeではないけれど、社会に必要とされていることをがんばってやろうとしている人たちに対する支援スキーム(特に初期費用を融資としてではなく無償で提供するような団体)はあまり見かけなかったように思います。でも、多くの途上国では、Innovativeな手法以前に、当たり前のことが当たり前になされていないという現状があることから、この‘The Roots Project’を立ち上げた女性のようなChallengerたちを支援するような仕組みが世の中にもっとあってもいいのになぁ…と感じております(私たちの組織には残念ながらLocal NGOを直接支援するようなスキームはありません)。11月にジュバで‘The Roots Project’で作られた作品の展示会が開催されるようですので、まずは作品を見に行って、個人的に何か応援できないかを探ってみるつもりです。この女性のような社会起業家がスーダン全体で増えていくといいなと心から願っています。

◎オシャレなスーダンの女性たち

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