2009年9月2日水曜日

Dream Land

 今回はドバイ経由で日本からスーダンに戻りました。ドバイで約10時間の待ち時間があったので、ドバイの市内観光のバスツアーに参加することに。

アラブ首長国連邦を構成する7つの首長国の一つであるドバイ首長国の中心都市ドバイは、人口の8割近くが外国人。特に南アジアからの出稼ぎ労働者が多く、私たちのツアーガイドもインド人で、車の中から見かけた工事現場にもターバンを巻いたシーク教徒(インド人)がいました。地元の人の数は少ないので、地元の人を見つける方が難しいとのこと。50年前までには何もなかった砂漠の土地に巨大な都市をつくりだした「ドバイ建設の父」シェイク・ラシッド元首長のビジョンと行動力がみごとに結晶化されたドバイの町並み…すべてが美しく整然としており、オイルマネーのおかげで地元の人々は税金も教育費も医療費も光熱費も支払う必要はない…まるで夢の国のようだな…と思いました。でも、人工的な印象はどこかシンガポールと似ています。砂漠につくられた町なので、人々が使う水の半分は海水を淡水化することによって、そして、もう半分は下水を再処理することによってまかなっているそうです。

今でもドバイは建設ラッシュで、多くのクレーン車があちらこちらで稼働してました。このような中で暮らす外国人労働者はドバイをどのように見ているのでしょうか…「地元の人にとっては天国だけれど、外国人労働者の生活は楽ではない。家族同伴は許されない(家族へのビザは出してもらえない)、生活費は高い、単純労働しかできない(管理職は地元の人間しか就けない仕組み)…」人口の2割を占める地元の人々の豊かさを人口の8割を占める外国人労働者が支えるシステム…‘よそ者’をうまく社会システムに組み込んでいくことによって国力を高めるアメリカと、‘よそ者’をある一定の制限の下で最大限に活用することによって国力を高めようとするアラブ首長国連邦。そして、‘よそ者’をそもそも受け付けないことによって国力が維持できると考える日本…それぞれの国の生き方(政策)が外国人の受け入れ方一つをとっても垣間見れます。翻って、スーダン…オイルマネーを活用して、第二のドバイを目指すべく、ハルツームの開発計画を進めているようですが、スーダンの大統領はその先にどのようなビジョンを描いているのでしょうか…

◎ドバイの町並み

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