南部スーダンの中心都市であるジュバに出張で来ています。ジュバは、イスラム系の北部スーダンのハルツームとは全く雰囲気が異なり、これぞアフリカ!という雰囲気のところです。まるで別の国のようで…私の上司は、そのようなスーダンを「一粒で二度美味しい」と表現しておりますが。建物が少なく、ホテルはコンテナを重ねたものだったり、テントだったりしますが、さすがに省庁の建物は(イギリス植民地時代のものをそのまま使用しているインドや北部スーダンのように立派ではありませんが)コンテナや掘立小屋というわけではなく、綺麗でシンプルなビルです。
◎南スーダン教育省の建物
北部と異なり、かなり英語が通じるので仕事も生活もしやすいです。もちろん、北部と違ってマラリアもありますし、湿気が多くてじめじめしているので、そういった意味で生活しづらい面もありますが…(毎晩蚊帳の中で寝てます)。北部の仮の住まいをブログで紹介した際には、いろんな方から「豪邸に住んでいるんだね」と言われましたが、南部でこれから2年間住むところは、このような場所です。
6畳ぐらいのところにベッドとイスとクローゼットがあって、あとは小さなトイレとシャワーだけ。早く建物が建ってアパートなどに移れるといいのですが、建設資材等すべてのものを海外から運んできている南部スーダンでは、建物をたてるだけでも多大なコストと時間を要するので、結局2年間ずっとここのような気がします…
昨日は、地方視察に行きました。私の組織は、これから3年間かけて南部スーダンの現職教員をトレーニングし、教育の質を高めるというプロジェクトを支援する予定なのですが、そもそも教育の現場はどうなっているのかということを自分たちの目で確認するために、地方の学校を見学し、州の教育省の人たちと意見交換をしてきました。地方の町へのアクセスは、陸路はウガンダの反政府軍や強盗がいたりするので、空路を使います。ただし、日本やアメリカやインドのように地方へ行く民間機はあまり飛んでいないことから、国連機を使用します。南部スーダンの中心都市ジュバから飛ぶと、すぐに視界からは建物がなくなり、何もない土地(ところどころ木が生えている)がひたすら広がります。そこに舗装されていない道路が一本伸びているのですが、ここで奇襲されたらもうどうしようもないだろうな…(すぐに警察が来れるような距離・場所ではないので)と上空から地上を見て少し怖くなりました。
◎上:国連機、下:飛行機からの風景(ナイル川)
ジュバから国連機で30分のところにあるトリットという町で、小学校や中学校をいくつか視察しましたが、その中には日本政府の援助で建設された学校もありました。どの学校も生徒があふれており、一つの教室に100人近く生徒がいるところも…国連機関のGo to School Initiativeでかなりの子供たち(この中には紛争中にウガンダやケニア、またはスーダン国内の別の場所に逃げていた子供たちも含まれます)が小学校に通うようになったようですが、そのせいで教室に生徒があふれてしまい、とても授業をマネージできるような状況にはない…そのため、今後は、単に生徒の数を増やすということではなく、どのように「教育の質」を改善していくかということが鍵になるようです(現地で働く国際NGOの職員の方の話)。内戦で学校に通えなかった子供たちもいるため、一つの教室の中には小さい子からかなり大きな子までごちゃまぜです。また、男の子に比べて女の子の数は少ないですが、その理由の一つは早くで結婚してしまうからだそうです。スーダンの小学生は6歳から14歳までなのですが、それでも結婚の影響はあるんですね。ちなみに、教室や学校の数が足りないトリットでは、一つの学校に二人の校長先生を設けて、午前と午後で別々の生徒に授業を提供するという工夫をしているようです。
◎小学校の様子(教室に入りきれない生徒が木の下で授業を受けています)
4 件のコメント:
Eri様
篠山の千里です。
ブログ拝見しています。
お元気そうで何よりです。
体に気をつけて、お仕事頑張ってください。
これからもいろんな風景や名物、
またそれについての感想など
楽しみにしています。
ではまた
上野
えりちゃん
お元気そうで何より。
課内の女性陣で、「インドと変わらないー」と発言するえりちゃんはやはりたくましい!って話してました。
これからも写真や近況楽しみにしてるね♪
あなざーえり
千里ねえちゃん。ご無沙汰しております。国文学の専門家に文章を見ていただくほど恥ずかしいことはありませんが、自分なりに努力して書いてみます。(何かおかしな表現等あったらぜひ適宜指摘してくださいね。)
日本に帰国した際には、電話で声が聞けて嬉しかったです!
あなざーえりさま。この前は元気な姿が見れて嬉しかったです。バカンスはどうだったかな?やっぱり昔の職場の人たちに会うとほっとする自分がいます。またぜひ一時帰国の時に会えることを楽しみにしております。
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