2009年7月3日金曜日

Socialな贈り物

スーダンに赴任する前に、大切な人たちからたくさんの贈り物をいただきました。それらのプレゼントの中には、ものづくりを通して途上国の貧困問題に取り組む企業・人がつくったものがいくつかあったのでここで紹介します。

◎マザーハウスのバッグ

これは毎日会社に行くときに使っています。途上国発のブランドをつくる!という志を胸に、私と同じ歳の女性がバングラデシュでバングラデシュの人たちとバングラデシュで生産されるジュートを使ったバッグを製造し、マザーハウスというバッグ専門販売店をたちあげました。なぜバングラデシュかというと、彼女がインターネットで「アジア」「最貧国」で検索したらバングラデシュが出てきたからだそうです。彼女の自伝『裸でも生きる』は去年読んだ本の中で最も印象的な本の一つです。途上国で働くときに誰しもが直面する苦悩やそれゆえの喜びが書かれていて、「うんうん、そうだよな」と思いながら一気に読んでしまいました。彼女が講演会で「社会起業家だとよく言われますが、社会起業家という意味がよくわかりません。世の中に生き残っている会社は社会にいいものを提供するからこそ生き残っているわけで、そうだとすればそういう会社の経営者はみな社会起業家なのではないでしょうか。」と話していたことが今でも心に残っています。会社で家族みたいに仲良くしている同僚たちがプレゼントしてくれました。

People Treeのネックレス

これは休日につけています。ファッションとフェアトレードを通じて世界の貧困問題を解決しようとするソフィア・ミニーさんがたちあげた企業People Treeの商品です。びっくりするほどオシャレでかわいい商品をたくさん生みだすPeople Tree。この商品が途上国でつくられており、かつ途上国の人たちの生計向上に役立っているというのだから素晴らしいですよね。以前、あるフェアトレードの団体のトップの方が、「フェアトレードの商品を買うということは、ただ物を買っているのではなく、『価値』という目に見えないものを同時に買っているのです。」とおっしゃっていました。会社の同期がみんなで贈ってくれたものですが、ネックレスと一緒に素敵な『価値』をプレゼントしてくれてありがとう!


これはスーツで会社に行く時につけています。Ethicalなジュエリー(紛争の原因になっていない、誰も搾取していない、そして、環境破壊の原因になっていないことが証明されているものだけを使ったジュエリー)をオーダーメイドで提供する企業Hasuna。私は今までダイヤモンドはどこで生産されたかトレースできない仕組みになっていると聞いていたのですが、ここのダイヤモンドはconflict-freeである(つまりBloody Diamondではない)ことがちゃんと証明されたものなのだそうです。元は途上国の貧困削減を目指す国際機関で働いていたというHasunaの代表。同じ目標を達成するためにアプローチを変えたということなのでしょう。私が敬愛する友人が私のイメージでオーダーメイドしてくれたのですが、そのペンダントの金具のところには「道」という文字が彫られていました。彼女には彼女の道が、そして、私には私の道があるということ。このペンダントと一緒に私はスーダンで小さな一歩を踏み出しています。

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